受託計測

製品の精密寸法測定に関わるあらゆるニーズに受託専門ならではの幅広い知識・設備力で対応します。

非破壊測定による受託サービス

X線CT検査(X線検査)

X線CT(X線検査装置)を用いて、製品や部品、材料の内部構造の観察および3Dデータを非破壊で取得します。ダイカスト品の巣の位置や体積の観察をはじめ、内部形状の欠陥確認、寸法評価、GFRPガラス繊維の観察など、様々な評価が可能です。

概要

XCT検査(X線検査)の委託先にお困りではありませんか?

JTLは総合受託会社として、X線検査装置(CT)を用いて、製品や部品、材料の内部構造を非破壊観察します。X線での評価には、写真1枚で観察する透過撮影と、試験体の3Dデータを取得するCT撮影の2パターンがあります。3Dデータを取得するCT撮影では、三次元的に(立体的に)観察・検査・計測することが可能なため、ダイカスト品の巣の位置や体積の観察、内部形状の欠陥確認、寸法評価、GFRPガラス繊維の観察など、様々な評価を行うことが可能です。

また、CT以外にも様々な装置を保有していますので、関連サービス(欠陥箇所の断面研磨・観察、3Dデジタイザと併用したデータ取得、リバースエンジニアリング等)もまとめてご依頼いただくことができます。

外部委託先・試験場をお探しの方は是非ご依頼ください。

原理

X線発生器から放射されたX線は試験体を透過し、検出器で受容されます。
検出器ではX線のエネルギー量を測っており、「試験体を透過したことで減衰したX線」と「何も透過せずそのまま検出器に到達したX線」の間に生じるエネルギー量の差を利用して、白黒のコントラストを算出しています。

特徴

高出力X線管による大型製品の観察

最大でφ450xh600mmまでのサンプルが観察可能なため、
大型のサンプルでも破壊することなく内部構造を確認することが可能です。
(ただし、材質によってX線の透過量が異なるため、観察可能なサイズも変わります。)
ミクロンオーダーの焦点寸法により、鮮明で解像度の高い画像を得ることができます。

多彩な画像処理

・任意の位置での断面観察が可能です。
・最小厚み5μmのスライス画像の作成が可能です。
・連続したスライス画像を動画として構築することが可能です。
・母材部を透かしてスケルトン表示にすることで、特定箇所やマーキングした部分を際立たせることが可能です。
・3Dカラーイメージ表示、擬似カラー表示など、画像に色合いをつけることで、評価目的にあった観察を行うことが可能です。

各種の寸法測定機能

簡易的な寸法測定、欠陥の体積測定等、様々な評価の実施が可能です。
(専用ソフト:VGSTUDIO MAX、Calypso-CTなど)

STLデータへの出力に対応

CTでスキャンしたデータはSTLデータでの出力が可能です。更に、取得したSTLデータはリバースエンジニアリングの処理により、CADへ変換することも可能です。

CT観察像から解析評価まで対応

内部構造の画像撮影や測定だけではなく、解析評価にも対応しています。
・欠陥解析
・繊維配向解析
・フォーム/パウダー解析
・設計値照合解析
・肉厚解析
・STL/CAD化(リバースエンジニアリング) など

技術事例

実装基板におけるチップ部品、BGA等、各種電子デバイスの接合状態(断線・ボイド・接触)の確認

アルミ鋳造品のボイド観察

GFRPなどの繊維配向観察

多孔質体の内部観察

電池の内部観察

端子加締め部観察

設備ラインナップ

  • カールツァイス製

    計測CT ZEISS METROTOM800

    ●最大管電圧:130kV
    ●最大管電流:300μA
    ●最小焦点寸法:5μm
    ●画素数:1,536×1,920
    ●画素サイズ:127×127μm
    ●最大撮影範囲:φ125×h250mm
    ●測定精度(E):8+L/100μm
    ●積載可能重量:4kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

  • 東芝ITコントロールシステム製

    TOSCANER-32300μFD

    ●最大管電圧:230kV
    ●最大管電流:608μA
    ●最小焦点寸法:4μm
    ●画素数:1,024×1,024(8in)
    ●画素サイズ:127×127μm
    ●最大撮影範囲:φ125×h300mm
    ●積載可能重量:15kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

  • 東芝ITコントロールシステム製

    TXS-32300FD

    ●最大管電圧:230kV
    ●最大管電流:608μA
    ●最小焦点寸法:4μm
    ●画素数:3,030×3,030(16in)
    ●画素サイズ:139×139μm
    ●最大撮影範囲:φ270×h300mm
    ●積載可能重量:20kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

  • ニコン製

    XTH320

    ●最大管電圧:225kV/320kV
    ●最大管電流:1,000μA
    ●最小焦点寸法:3μm/30μm
    ●画素数:2,048×2,048(16in)
    ●画素サイズ:200×200μm
    ●最大撮影範囲:φ270×h250mm
    ●積載可能重量:100kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

  • テスコ製

    TXS450 Dual

    ●観察方法:
     フラットパネルディテクタ(FPD)
     ラインセンサ(LDA)
    ●最大管電圧:300kV(FPD)
           450kV(FPD・LDA)
    ●最大管電流:2,000μA(FPD)
           3,300μA(FPD・LDA)
    ●最小焦点寸法:
     6μm(FPD)
     (S)0.4mm・(L)1.0mm(FPD・LDA)
    ●画素数:1,792×1,792(FPD)
         2,048(LDA)
    ●画素サイズ:139×139μm(FPD)
           320×320μm(LDA)
    ●最大撮影範囲:φ300×h600mm(FPD)
            φ450×h600mm(LDA)
    ●積載可能重量:50kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

  • ユー・エイチ・システム製

    EVA-160

    ●最大管電圧:160kV
    ●最大管電流:200μA
    ●最小焦点寸法:1μm
    ●画素数:1,152x1,152
    ●画素サイズ:127x127μm
    ●最大撮影範囲:φ70mm
    ●積載可能重量:5kg
    ●所有事業所:名古屋事業所

Q&A

Q.X線CT像はどのように撮影するのですか?

A.サンプルを微小な角度ずつ回転させ、その都度X線透過像を取得していきます。それらをソフト上で3Dに合成することで、任意断面での観察が可能となります。

Q.CT像のデータはどのような形でもらえるのですか?

A.撮影したデータは画像(スライス画像)や動画(スライス動画)として提出可能です。また専用ソフトのビュアー用を無償でお渡ししていますので、こちらのソフトをインストール頂ければお客様ご自身のPCにて3Dデータをご覧いただくことが可能です。

Q.どんな物(材質・サイズ)でもX線CT撮影は可能ですか?

A.X線の透過量は材料の密度と厚みに依存します。厚みがあり密度が高いもの程透過しにくく、厚みがなく密度が低いもの程透過しやすくなります。よって、銅や鉄などの重金属の内部は観察が難しくなります。トライ観察も行っておりますので、まずはご相談下さい。

Q.X線透過像での寸法測定は可能ですか?

A.寸法測定の実施は可能ですが、測定機能自体に特化していませんので、測定値は参考程度での提供となります。

Q.断面積の算出は可能ですか?

A.断面積は画像解析ソフト「winroof」にて算出可能ですが、処理の特性上、測定値は参考程度での提供となります。

Q.X線透過撮影とX線CT撮影の違いは?

A.X線透過撮影は一方向からの撮影で、2次元的な写真1枚での観察です。X線CT撮影はサンプルを回転させ、360°方向から撮影を行うことで3Dデータを取得しますので、3次元的な観察が可能です。

Q.VGSTUDIO MAX等の解析ソフトの購入は可能ですか?

A.JTLはボリュームグラフィックス社とパートナー契約を結んでおり、
産業用X線CT向けの解析ソフトウェアである「VGSTUDIO」シリーズの販売が可能です。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
どんな些細なことでも構いませんので、
まずは下記のメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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