分析・観察用加工装置
カット機・研磨機による受託サービス
各種分析用・観察用・展示用の断面サンプルを作製します。
概要
はんだ接合部断面・溶接部断面の観察や、異物断面の分析、ASSY品の内部の確認などを行う際には、試料の切断や研磨などの前処理が必要になります。
JTLでは試料のサイズ・材料・目的に応じたカット機・包埋樹脂・研磨機を選定しまして、切断→樹脂包埋→研磨までの試料調整をお受け致します。
特徴
切断
精密切断砥石の厚みが0.15mmまでありますので、0.3mm程度の隙間があれば切断可能です。また、樹脂~金属~セラミックと軟らかい材料から硬い材料までの切断を可能にする為、数種類の砥石を常備しております。
樹脂包埋
試料の状態を保持したまま断面を研磨する場合や、試料の内部に空洞がある場合、展示用・鑑賞用の断面サンプルを作製する場合には樹脂包埋を実施します。
試料の材質・サイズ・評価目的により、エポキシ樹脂・ポリエステル樹脂・アクリル樹脂など数種類の樹脂を使用します。
【エポキシ樹脂】
・硬化収縮率が小さく、ヒビが入りにくい(カタログ値0.5%)
・耐熱/耐水/耐薬品/耐候性に優れている
・非着体に対し、接着力が優れている
・樹脂中に微量に塩素が含まれている
【ポリエステル樹脂】
・大きい製品を埋めるときに使用
・樹脂中に塩素を含まない
【アクリル樹脂】
・透明度が高い
・傷が付きにくい

研磨
通常のポリッシャーと精密ポリッシャーの2種類の機械研磨機を所有しており、共に粗研磨~鏡面研磨を実施することができます。
【ポリッシャー】
・カット機・研磨機時間が短い(鏡面研磨までの工程が少ない)
・主に樹脂材/鋼材などの研磨に使用
【精密ポリッシャー】
・研磨圧力、研磨時間を設定することが可能
・超硬・セラミックなどの硬質材を研磨してもダレを抑えることが可能

用途
実装基板・はんだの断面観察・分析用カット機・研磨機
溶接部の断面観察用カット機・研磨機
金属断面の結晶状態の確認

機械研磨+マイクロスコープ&金属顕微鏡観察 事例
左から マイクロスコープ1・2 金属顕微鏡

薄膜や多層膜の観察・分析及び膜厚測長
ASSY状態の断面観察用カット機・研磨機
観賞用/展示用のカット機・研磨機
寸法測定用のカット機・研磨機
設備紹介
平和テクニカ製
ファインカット HS-100
●切断砥石径:φ230mm
●試料台移動:左右方向110mm、切込方向240mm
●スピンドル移動:上下方向220mm
●バイス:最大くわえ幅120mm
●標準切断能力:パイプ材45mm、ムク材35mm、板材20×75mm
●所有事業所:本社・神奈川
●所有台数:2台BUEHLER製
ファインカット HS-45A2
●所有事業所:本社・豊田
●所有台数:2台リファインテック製
ファインカット RCO-203
●所有事業所:本社
●所有台数:1台フナソー製
ダイヤカットマシン DCR-120
●所有事業所:豊田・神奈川
●所有台数:2台フナソー製
ダイヤカットマシン IDA V-22
●所有事業所:豊田
●所有台数:1台HOZAN製
バンドソー K-100
●所有事業所:豊田・神奈川
●所有台数:4台マルトー製
MC-623Pro
●切断砥石径:φ125~250mm×H30mm
●回転数:0~4,000r/min(無段変速)
●移動量:X230mm×Y110mm×Z140mm
●最小設定単位:0.001mm
●送り速度:X軸1~1,650mm/min Y軸1,000mm/min Z軸50mm/min
●所有事業所:豊田
●所有台数:1台BUEHLER製
ISOMET
●切断砥石(厚み):0.15・0.3・0.4mm
●切断荷重:25・50・75・150g
●切断距離:30mm
●所有事業所:豊田
●所有台数:1台Struers製
TegraPol-31
●研磨ディスク:φ300mm
●回転速度:150〜300rpm
●円盤トルク:最大30Nm
●所有事業所:本社
●所有台数:1台Struers製
Tegramin-30
●研磨ディスク:φ300mm
●回転速度:40〜600rpm
●円盤トルク:最大40Nm
●所有事業所:神奈川
●所有台数:1台
Q&A
- 製品に大きな振動や圧力をかけることなく断面を出せますか?
- 完全に影響をなくすことはできませんが、ある程度の大きな振動・圧力を抑えることは可能です。
切断前に樹脂包埋して周りを樹脂で固めることにより、切断・研磨の悪影響を最小限に抑える事ができます。 - 切断可能な最大試料サイズは?
- X400×Y150×Z100mm程のサイズが段取り変えなしで切断できる試料のサイズになります。それ以上のサイズのご対応も可能です。
- 研磨(機械研磨)可能な最大試料サイズは?
- 研磨機の治具にセットし、自動研磨が可能な試料サイズはφ33mmまでとなります。
手研磨で対応可能なサイズはφ150mmになりますが、それを超える際は、一度ご相談下さい。 - ASSYの状態もしくは内部に空洞が存在する場合、内部まで樹脂で固めることができますか?
- 試料の表面から樹脂が入る隙間がない場合は、観察・分析に影響のない箇所に穴を開け、樹脂包埋の際に真空脱泡することにより試料内部に樹脂を浸透させます。
もしくは内部空洞にあたるまで研磨を行い、再度樹脂包埋を行うことで樹脂を浸透させることもあります。
(※試料の構造や解析の目的により、不可能な場合もございます。)
- 研磨の際、どれぐらいの微細な箇所を狙えますか?
- 目視・拡大鏡で確認できるレベルの狙い精度になります。
- 切断の際、どれぐらいの微細な箇所を狙えますか?
- 砥石の幅が0.15mmのものまでありますので、おおよそ0.3mm以上のスペースがあれば切断可能です。
試料サイズが大きく、材質に硬い材料・軟らかい材料が混在している場合、砥石の切断進路がずれる可能性もあります。 - 10,000倍以上の高倍率観察をしたいのですが、機械研磨で問題ありませんか?
- 観察の目的によりますが、10,000倍以上の高倍率観察を行う場合、イオンミリング(CP加工)の方がより適していると言えます。
ダレなく研磨を行うことができますので、おおよそ100,000倍前後の観察・分析に耐えうる断面を得ることが可能です。
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