受託分析

カーエレクトロニクスやライフサイエンスの分析・解析で研究開発をサポートします。

物理分析による受託サービス

XRF(蛍光X線分析)

蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、材料分析・異物分析に適した微量元素の高感度分析を実施します。

概要

蛍光X線分析装置(XRF)を用いた測定・解析の委託先にお困りではありませんか?

JTLは総合受託会社として、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、材料分析・異物分析に適した微量元素の高感度分析を実施します。

蛍光X線分析装置(XRF)とは、試料にX線を照射して発生する蛍光X線のエネルギーや強度を解析して得られるスペクトルから元素分析を実施する装置です。試料室が大きく、EDX(エネルギー分散型X線分析)タイプのため、大型試料や固体、薄膜、粉体、液体など様々な形態の試料を非破壊で分析が可能です。SEM-EDXに比べて重元素に強く、さらに分析領域が広範で深さもあるため、様々な材料分析やめっきの膜厚測定などに有効です。

また、観察・測定データのご提供だけでなく、環境試験や材料試験、試料の前処理(カット・研磨・エッチング)、表面分析などの一連の受託サービスをご提供しています。

外部委託先・試験場をお探しの方は是非ご依頼ください。

原理

XRFは、物質にX線を照射し、発生する蛍光X線から元素固有のエネルギーを検出し、元素の定性・定量分析を行います。
蛍光X線は、照射したX線が物質の原子の内殻電子を外殻にはじき、空孔となったところに外殻電子が移動する際に発生します。この蛍光X線は、元素固有のエネルギーを持っているので、そのエネルギーから定性を、強度から定量分析ができます。
XRFは、EDXとWDX(波長分散型)があります。EDXは、試料から発生する蛍光X線を直接、半導体検出器で測定します。WDXは、試料から発生した蛍光X線を分光結晶で分光し、検出器で測定します。

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特徴

大型試料を非破壊で分析(試料室サイズ:W300×D250×H100mm)

試料室サイズはW300×D250×H100mm(4隅R部は除く)と広いため、ある程度の大型試料も切り出すことなく非破壊で分析可能です。

様々な形態の試料を非破壊で分析(固体/粉体/薄膜/液体/絶縁体/大型試料)

固体、粉体、薄膜、液体、絶縁体、大型試料を非破壊で分析します。また、試料表面に多少の凹凸が有る場合でも未加工で分析可能です。

広範なX線照射領域(X線照射領域:φ0.3~10mm)

X線照射領域はφ0.3、1、3、10mmから選択できますので、広範囲を平均的に分析できます。お客様の目的に合わせた最適な結果をご報告します。

表面凹凸に影響されにくい

WDXタイプは試料表面を平坦に加工する必要がありますが、本サービスではEDXタイプを利用するので多少の凹凸がある試料もそのまま分析が可能です。

非破壊で多層膜厚を測定

SEM-EDXは表層の数μmから発生するX線にて分析をしますが、ED-XRFは金属なら数十μm、樹脂なら数mmの深さから発生するX線にて分析します。 この性質を利用してED-XRFでは断面サンプルを作らずに非破壊で多層膜を測定できます。

RoHSスクリーニング分析

カドミウム、鉛、水銀、クロム、臭素の5元素に加えて、樹脂中の塩素のスクリーニングに対応します。

技術事例

定性分析

定性範囲は、Na~U、分析範囲は、φ0.3、1、3、10mmです。 SEM-EDXよりも分析深さがあり(金属は数十μm、樹脂は数mm程度)バルク試料の分析に適しています。

粉体、液体の分析

粉体、液体はそのまま大気雰囲気下の分析も可能です。 また、粉体については、より精度の良いデータを得るための方法として、「ガラスビード法」または「加圧成型法」を用いた試料調製が可能です。 ガラスビード法は試料を融剤と共に高温で融解させ、ガラス化する方法で、精度の良い分析が可能です。加圧成型法はプレス機で加圧してペレットを作成する方法で、それぞれにメリット、デメリットがあります。弊社ではお客様の目的に合った試料調製方法を提案します。

RoHSスクリーニング分析

ED-XRFは各種材質の検量線を内蔵しているため、標準試料不要で分析することができます。
元素ごとにしきい値の設定をすることにより、管理基準に対して判定ができます。しきい値から外れた場合、各種精密分析の実施も可能です。

設備ラインナップ

  • 島津製作所製

    EDX-7000

    ●最大試料寸法:
     300mm×275mm×100mm(H)
     (※R部除く)
    ●有効照射径:φ0.3、φ1、φ3、φ10mm
    ●分析元素範囲:Na~U
    ●定量精度:±数1,000ppm
    ●X線管:Rh4~50kV、1~1,000μA

Q&A

Q.データはどのような形式でいただけますか?

A.基本は弊社フォーマットにて報告書を作成しますが、ご希望があれば貴社フォーマットでのデータの提出も可能です。また、写真の元データもJPEG・BMP・TIFFの形式で提出可能です。

Q.定性範囲はどれくらいですか?

A.真空中ではNa~Uまで、大気中ではAl~Uです。

Q.分析範囲はどれくらいですか?

A.φ10、φ3、φ1、φ0.3mmから選択可能です。分析深さは金属であれば数十μm、樹脂であれば数mm程度です。

Q.検出限界を教えてください。

A.本設備は重元素を得意としていますので、SEM-EDXより飛躍的に小さい数百ppm程度です。NaやMgなどの軽元素は%オーダー無いと検出できないことがあります。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
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