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GC-MSおよびFT-IRによる金属板上の低分子シロキサン分析

関連キーワード
FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)
GC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)
シロキサン分析
不具合解析

Introduction

シリコーン樹脂、シリコーンオイル、シリコーン接着剤などのシリコーンを使用した製品は、工業製品、化粧品、医薬品など様々な分野で幅広い用途に使用されています。
シリコーンはポリジメチルシロキサンとも言われ、シロキサンを構造に持つ成分です。
シロキサンは鎖状と環状の2種類があり、様々な分子量を持ちますが、その中でも低分子のシロキサンは不具合を引き起こすことがあります。
不具合例として電子部品の接点不良などが挙げられますが、これは、熱がかかることでシリコーンの低分子シロキサンがガス化し、周辺に付着した後、シロキサンが酸化分解されてシリカ(SiO₂)となり堆積することで引き起こされる導通不良が原因です。

Method

FT-IR分析、GC-MS分析の2種類方法を用いて、シロキサン有無の確認を行いました。

FT-IRでは分子量を区別することはできませんが、GC-MSと比較して前処理や測定にかかる時間が短いため、迅速に結果が得られます。
FT-IRでシロキサンが検出された場合はGC-MSでさらに詳細な分析を行い、検出されたシロキサンが低分子シロキサンであるか確認を行います。
今回の分析では、GC-MSの測定項目の低分子シロキサンとして、環状シロキサンの3量体(D3)~10量体(D10)の8項目を対象としました。また、D4以外の7項目はD4の検量線による半定量値として算出を行いました。

Result

1260cm⁻¹と797cm⁻¹にSi-CH₃結合、1089cm⁻¹と1019cm⁻¹にSi-O-SiおよびSi-O-C結合が観察され、シロキサンに特徴的なピークが検出されました。
FT-IR分析結果から、金属板上にシロキサンが付着していることを確認できました。

GC-MS分析結果より、主にD4~D6の環状シロキサンが検出されました。その他の環状シロキサンは定量下限未満ですが、クロマトグラムからは僅かにピークが検出されているため、D3~D8の環状シロキサンが付着している可能性が疑われます。このことから、FT-IR分析結果から検出されたシロキサンは、低分子シロキサンを含んでいることが分かりました。

以上の結果より、低分子シロキサンが金属板上に付着していることが確認されました。このことから、今回分析した金属板は不具合を引き起こす可能性があることが分かりました。

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