受託分析

カーエレクトロニクスやライフサイエンスの分析・解析で研究開発をサポートします。

化学分析による受託サービス

FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて、有機化合物の化学構造解析および同定解析を実施します。

概要

FT-IR分析の委託先にお困りではありませんか?

JTLは総合受託会社として、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて、有機化合物の化学構造解析および同定解析を実施します。FT-IRは、赤外光を試料に照射し、透過または反射した光の量を検出・フーリエ変換したIRスペクトルからデータベースと照合して化合物の同定を行う装置です。透過法、反射法、ATR法など、試料の形状や目的によって最適な分析法で測定します。

また、FT-IR分析前後の工程(断面研磨、SEM観察、EDX分析、GC/HPLCによる定量分析等)がありましたら、他サービスもまとめてご依頼いただけます。

外部委託先・試験場をお探しの方は是非ご依頼ください。

原理

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)は、赤外光を試料に照射し、透過または反射した光の量を検出・フーリエ変換したIRスペクトルからデータベースと照合して化合物の同定を行う装置です。光源からの赤外光をビームスプリッタで移動鏡と固定鏡に光路を分けて、光を干渉させます。この干渉した光(干渉波:インターフェログラム)を試料に照射して、透過または反射した光の量を検出器で検出します。
そして、コンピュータを用いて波長(波数)成分に分離してフーリエ変換を行い、変換した波長(波数)の強度よりIRスペクトルを得ます。IRスペクトルは、物質の分子構造により特有のパターンを示し、そのパターンをデータベースで照合させることにより同定が可能となります。

特徴

化学構造の情報取得

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)は、化合物が化学構造によって独自の赤外線領域の吸収スペクトルを持つ原理を利用しています。試料に赤外線を透過もしくは反射させ、得られた吸収スペクトルにより化学構造の情報を得ることができます。

物質の判別や同定解析が可能

分析で得られた情報(吸収スペクトル)をデータベース(ライブラリ)や比較物質で照合をかけることで、物質の判別や同定解析を行います。

マッピング分析も可能

マッピング機能を有しており、成分の分布を視覚的に確認することも可能です。

技術事例

有機化合物の定性分析

1mm以下の小さな異物でも、複数あれば集めて測定することが可能です。採取した異物に異なる波長の赤外線を照射すると、それぞれの分子構造特有のスペクトルが得られます。それらをデータベース(既知のスペクトル)と比較し、異物の成分を特定します。

<主な使用用途>
・洗浄液中の異物特定、製品に付着した異物の特定、樹脂やゴムの劣化分析、ゴムのブリードアウト確認、樹脂包埋・断面サンプルの異物特定、リサイクルプラスチックの樹脂種分析

<分析例>
・繊維状の異物を分析した結果、スペクトルからアミド結合のピーク(1630cm-1付近と1520cm-1付近)が確認されました。これは繊維状の異物はシスチンを主成分とするタンパク質のスペクトルと類似しており、これら結果と異物の形状から、異物は毛髪であると推察されました。

残留油分の定量分析

GC-MS法の場合は比較対象となる油のご提供が必要となりますが、重量法またはFT-IR法では比較油のご提供は必ずしも必要ではありません。FT-IR法ではOCB混合標準を用いて、付着している油の合量を求められます。

<主な使用用途>
・製品付着油(残留油分)の定量、フィルターなどの油分定量

樹脂の劣化分析

樹脂は加熱や、加熱と冷却の繰り返しにより構造が変化します。その中で最もよく観察される構造変化が酸化であり、熱や紫外線などが原因で酸化劣化が起こります。イメージング機能により、その構造変化部位の可視化が可能です。

設備ラインナップ

  • パーキンエルマー製

    FrontierGold

    ●検出器:DTGS検出器
    ●オプション:ユニバーサルATR
    ●測定モード:透過/反射/ATR
    ●波数範囲:8300~400cm⁻¹

    Spotlight200i
    ●検出器:MCT検出器
    ●オプション:電動ステージ

    ●所有事業所:本社

Q&A

Q.データはどのような形式でいただけますか?

A.基本は弊社フォーマットにて報告書を作成しますが、ご希望があれば貴社フォーマットでのデータの提出も可能です。また写真の元データもJPEG・BMP・TIFFの形式で提出可能です。

Q.どれくらい小さい試料まで測定できますか?

A.顕微IRで、50μm×50μm程度、厚み10μm程度までの試料の分析が可能です。

Q.複数の物質が混ざり合っている混合物の、全成分の定性分析を行うことは可能ですか?

A.主成分の定性分析はできますが、添加剤のような%以下の含有量の微量成分の検出・定性分析を行うことはできません。

Q.液体や粉体試料は測定可能ですか?

A.液体(成分による)・粉体どちらも測定可能です。量はミクロスパーテル1~2杯程度必要です。これより少量の場合は、ご相談ください。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
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