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分析・観察用加工装置

イオンミリング装置による受託サービス

機械研磨では潰れて観察できない構造をきれいに面仕上げします。

概要

イオンミリング装置とは試料の表面に非常に弱いアルゴンイオンビームを照射することで、観察・分析用の研磨・エッチングを行う断面研磨装置です。
従来の機械研磨では、銅やアルミ材などの軟質材では研磨面が潰れたり、ダレが発生し、セラミックやシリコンなどの硬質材では割れやクラックが発生しましたが、イオンミリング装置ではこれらの問題を解消し、きれいで損傷のない観察面が得ることができます。
イオンミリング装置は、微小領域の高倍率観察・分析を行う試料加工に適しており、サブミクロンオーダーでの観察や、EDX・WDX分析、結晶状態の観察や結晶方位解析(EBSD)などの断面試料を作製することが可能です。

原理

イオンミリング装置はドライ排気されたチャンバ内で、遮蔽材に沿って観察面に垂直にアルゴンイオンビームを照射させる原理を用いた断面研磨装置です。
付属の回転フォルダを使用することで、試料に対してイオンビームを鋭角に照射し、より広い加工領域(最大約φ4mm)を得ることも可能です。

特徴

硬軟質材の研磨が可能

・通常の機械研磨にて、硬質ではエッジダレや欠けが生じたり、軟質では研磨傷が残ったりと確認部位を観察する際に支障をきたすことが多いのですが、本装置では材質問わずきれいな研磨面を得ることができます。
・硬軟質の複合材料でも凹凸、ダレが非常に少ない研磨を行うことができます。

金属材料の結晶状態観察が可能

・金属材料の結晶を観察する際に化学エッチングを行い、金属組織を出すことが通常ですが、本装置のアルゴンイオンエッチング作用により、結晶状態の観察や結晶方位解析用の断面試料調整を行うことが可能です。
・薬品を使用しないドライ研磨、エッチングですので、水分を嫌う試料の解析にも適しています。

薄膜・多層膜・合金層の高倍率観察/分析が可能

・通常の機械研磨では厳しい、薄膜や多層膜、合金層の高倍率(100,000倍程度まで)観察、分析に耐えうる研磨面仕上がりを得ることが可能です。
・試料への負荷が非常に低く、ダレの少ない研磨面が得られるため、界面のボイドやクラックの観察にもご利用いただけます。

冷却機能により、熱ダメージの少ない試料調整が可能(JEOL製:IB-09020CP)

・液体窒素で冷却し、槽内の雰囲気を低温で保つことが可能です。
・樹脂などの熱影響を受けやすい試料でも、剥離や溶解などの熱ダメージを軽減することが可能です。

カップ包埋した試料も調整可能(サンユー電子製:SVM-730)

・広いチャンバー部で比較的大きな試料も調整可能です。
・包埋樹脂で研磨仕上げした試料も、平面イオンミリングでご対応いたします。

用途

はんだ接合部の合金層観察

左:はんだ合金層(×30,000) 右:はんだ合金層(×10,000)

酸化被膜の膜厚観察

鉄鋼酸化被膜(×5,000)

メッキ組織観察

アルミナ基板上のPtメッキ(×2,000)

設備紹介

  • 日立ハイテクノロジーズ製

    Arblade 5000

    ●イオン加速電圧:0~8kV
    ●冷却温度調整機能:間接試料冷却、温度設定範囲 -100℃~0℃
    ●非暴露加工対応
    ●所有事業所:豊田・神戸
    ●所有台数:2台

    クロス加工
    ●ミリングスピード:1mm/hr
    ●最大試料サイズ:幅20×長さ12×厚み7mm
    ●試料移動範囲:X軸±7mm、Y軸0~+3mm
    ●最大ミリング幅:8mm
    ●試料加工スイング角:±15°、±30°、±40°

    フラット加工
    ●最大加工範囲:φ32 mm
    ●最大試料サイズ:φ50×厚み25mm
    ●試料移動範囲:X軸0~±5mm
    ●回転速度:1r/m、25r/m
    ●傾斜角度:0~90°

  • JEOL製

    IB-09020CP

    ●イオン加速電圧:2~8kV
    ●イオンビーム径:500μm(半値幅)
    ●ミリングスピード:100μm/H
    ●最大試料サイズ:幅11mm×長さ10mm×厚み2mm
    ●試料移動範囲:X軸±10mm、Y軸±3mm
    ●試料角度調整範囲:±5°
    ●試料加工スイング角:±30°
    ※冷却機能有り無し、各1台
    ●所有事業所:豊田
    ●所有台数:2台

  • JEOL製

    SM-09010

    ●イオン加速電圧:2~6kV
    ●イオンビーム径:500μm(半値幅)
    ●ミリングスピード:200μm/2H
    ●最大試料サイズ:幅11mm×長さ10mm×厚み2mm
    ●試料移動範囲:X軸±3mm、Y軸±3mm
    ●試料角度調整範囲:±5°
    ●所有事業所:本社・豊田
    ●所有台数:5台

  • サンユー電子製

    SVM-730

    ●イオン加速電圧:1~8kV
    ●イオンビーム径:~φ4mm
    ●チャンバーサイズ:内径φ160mm×H140mm
    ●高さ移動距離:~10mm
    ●チルト移動範囲:-10°~+90°
    ●偏心距離:4mm
    ●所有事業所:豊田
    ●所有台数:1台

Q&A

製品に大きな振動や圧力をかけることなく断面を出せますか?
ある程度の大きな振動・圧力を抑えることは可能です。切断前に樹脂包埋して周りを樹脂で固めることにより、切断・研磨の悪影響を最小限に抑える事ができます。
また、イオンミリング(CP加工)は通常の研磨よりもダメージが少なく、ボイドやクラックも潰れることが少ないため、真の試料情報を得ることが可能と言えます。
軟らかい材料と硬い材料が混在している試料の断面加工は可能ですか?
イオンビームによる加工は材料の硬さの違いに影響されにくく、硬軟質の複合材料でも凹凸・ダレが非常に少ない研磨を行うことが可能です。
どれぐらいの微細な箇所の断面を出すことができますか?
目視・拡大鏡で確認できるレベルの狙い精度になります。20μm程度のサイズの試料(箇所)を狙って研磨することが可能です。
それよりも微細な狙い位置精度をご希望の場合は、FIBでの加工になります。
イオンミリング(CP加工)による断面研磨で、何倍までの観察・分析が可能ですか?
サンプルの形状・材質にもよりますが、おおよそ100,000倍までの観察・分析に耐えうる断面研磨が可能です。
搭載可能な最大試料サイズはどれぐらいですか?
試料ホルダーの搭載可能サイズがφ32mm×高さ約16mm迄になりますので、この範囲内であればご対応可能です。これ以上のサイズをご希望の場合は別途ご相談下さい。
最大研磨範囲はどれくらいですか?
試料の条件により異なりますが、最大で約φ4mmになります。
機械研磨とイオンミリング(CP加工)の使い分けの目安はありますか?
10,000倍以上での観察・分析を行う場合や、水分を嫌う試料を対象とする場合にはイオンミリング(CP加工)が適しています。
特にメッキ膜厚の正確な測長や微細なボイド・クラックの観察の際には、イオンミリング(CP加工)をお勧めしております。

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