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GC-MSによるプラスチック・ゴム中のフタル酸エステル分析

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GC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)
ゴム
樹脂

Introduction

プラスチックやゴムは身の回りの様々な製品に使用されています。
プラスチックやゴム製品は柔軟性を持たせるため添加剤として可塑剤が使用され、特にプラスチックではPVCで多く使用されています。この可塑剤の成分の一種がフタル酸エステルです。
フタル酸エステルとはフタル酸とアルコールのエステルから構成される成分の総称であり、フタル酸ジブチル、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)などの成分がフタル酸エステルとして挙げられます。
これらフタル酸エステル類は有害性が懸念されており、一部の成分はRoHS指令規制物質となっています。

Method

フタル酸エステルのうち、以下の9成分を対象とし、定量分析を行いました。
・フタル酸ジエチル(DEP)     ・フタル酸ジヘキシル(DHP)
・フタル酸ブチルベンジル(BBP)  ・フタル酸ジプロピル(DPRP)
・フタル酸ジペンチル(DPP)    ・フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)
・フタル酸ジブチル(DBP)     ・フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DOP、DEHP)
・フタル酸ジイソブチル(DIBP)

試料には、プラスチックとしてPVC、ゴムとしてNBRを分析に使用しました。
PVCはTHFで溶解後ポリマーを再沈させ、ろ過したろ液を使用しました。
NBRは細断し、ソックスレー抽出によりフタル酸エステルを抽出しました。

Result

それぞれの試料から、以下の結果が得られました。

PVCではフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)が最も多く検出されました。
この成分は可塑剤として使用されるフタル酸エステルの生産量の多くを占める成分です。
NBRでは含有量に大きな差はみられませんでしたが、GC-MSクロマトグラムから定量対象としたフタル酸エステル類以外の大きなピークの検出が確認されました。

このピークをシミラリティ検索した結果、イソフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DOIP)がヒットしました。
イソフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)は、一般に使用されるフタル酸エステルの代替品として使用される成分のひとつです。
このことから、今回分析に使用したNBRには、同様にイソフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)が代替品として添加されていることが推測されます。
以上のように質量分析計を用いることで、フタル酸エステルの定量だけでなく、対象とした項目以外の成分が検出された場合の同定も可能となります。

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