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2022.09.15
技術ブログ
製品を非接触測定する際に、測定機のレーザー光が測定面に照射できるかが
測定可否の大事なポイントになります。
レーザー光が当たらないほど複雑な面や、部品の運搬や本体からの取り外し、
測定機に載せる事が出来ない製品を3Dスキャナやレーザー顕微鏡などで測定する場合、
通常なら製品を破壊するしか方法がありません。
ですが、レプリセットを用いれば直接検査の難しい製品形状・表面粗さを転写し、
レプリカから観察が可能となり、測定可能な領域を広げることができます。
レプリセットは、サンプルの形状を転写し、
形状・粗さ検査を行うためのレプリカ作製キットです。
急速硬化の二液混合シリコンゴムを使用し、これを試料に塗布・硬化させることにより、
高解像度で転写されたレプリカを作製できます。
本キットの優れた点は、0.1μmという高解像度での転写が可能であることと
収縮が限りなく発生しないことです。
これにより、3Dスキャナで苦手とする狭く奥深い位置の形状寸法から表面粗さ性状までを
正確に測定することができます。
レプリセットで表面粗さ測定が可能なほど正確に転写できているのか、
実際にレプリカを作成して調査してみました。
調査に使用した試料は、粗さ標準片(日本金属電鋳製)、
測定機は、レーザー顕微鏡(キーエンス製:VK-X1100)を用いました。
結果は、図の通り最大高さ(Rz、Sz)で0.1μm台まで正確に転写できていることがわかります。
算術平均粗さ(Ra、Sa)で比較するとほとんど差はありません。
調査結果より、要求精度が0.1μmまでの評価であればレプリセットは十分に有効だと言えます。
レプリセットは、金属、セラミック、樹脂、ガラス等ほとんどの固体材料に対応しており、
試料状態も-10℃~180℃であれば薬剤が硬化するので高低温でも作成可能です。
作成時間も10~15分程度と短時間で、持ち運び困難なワークでも
直接JTLの技術者が伺ってレプリカを作成・持ち帰ってそのまま測定する事が可能です。
これまで観察できずに諦めていた形状・粗さ評価がございましたら、ぜひ弊社をご活用ください。
設備詳細ページ
レーザー顕微鏡 光学式3Dスキャナ(ATOS) 3D形状測定
キーワード
レプリカ、レプリカ法、形状測定、表面粗さ測定、レーザー顕微鏡
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