受託分析

カーエレクトロニクスやライフサイエンスの分析・解析で研究開発をサポートします。

化学分析による受託サービス

ICP-MS(ICP質量分析)

ICP質量分析装置(ICP-MS)を用いて、無機元素の定性分析、超微量分析、多元素同時分析、同位体分析を実施します。

概要

ICP質量分析/ICP-MS分析の委託先にお困りではありませんか?

JTLは総合受託会社として、ICP質量分析装置(ICP-MS)を用いて、無機元素の定性分析・定量分析を実施します。ICP-MSは、イオン源のICP部に分離測定する四重極質量分析計(MS)が配置された装置です。ネプライザーで霧化された試料は、アルゴンプラズマ中でイオン化し、質量分析計で質量/電荷数(m/z)により分離されて検出器で測定します。無機元素の定性分析、超微量分析、多元素同時分析、同位体分析を行うことができます。

外部委託先・試験場をお探しの方は是非ご依頼ください。

原理

誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)は、高温アルゴンプラズマ中にネプライザーにて液体試料を霧化させたものを導入しイオン化します。
このイオン源であるICP部は、ICP-AESの光源と同様の原理です。イオン化されたイオンは、インターフェース部を通って真空チャンバに導入されて、イオンレンズで収束されます。そして、質量分離部である四重極質量分析計(双曲面形)にて質量/電荷数(m/z)に応じて分離されて検出器で測定します。高速の同時測定型デュアルモード検出器で9桁のダイナミックレンジの測定が可能です。

技術事例

金属の定量分析

金属のJIS規格分析は、ICP等を用いて評価します。サンプルや対象元素に合わせて、マイクロウェーブや灰化処理をして最適な前処理を実施します。定性分析および標準を使用した定量分析・同位体分析で、ppbレベルで分析が可能です。

<主な使用用途>
完成品が要求仕様を満足しているかの確認、他社品の調査、不具合時の成分比確認、開発品の化学的評価

清浄度測定

ICP(陽イオン)とIC(陰イオン)の測定により、製品の洗浄効果や残留塩類などを定量化し、工程改善に役立てます。製品の大きさや管理値により、各種抽出方法をご提案します。
※ICも保有していますので、一括で委託可能です。

<測定対象イオン>
陽イオン:Li⁺、Na⁺、Mg²⁺、K⁺、Ca²⁺
陰イオン:F⁻、Cl⁻、NO₂⁻、Br⁻、NO₃⁻、PO₄³⁻、SO₄²⁻

<主な使用用途>
電子基板などの清浄度試験 (NaやCl汚染度)、洗浄工程の効果確認、残留塩類の定量化

岩石・セラミックの元素分析

岩石やセラミックスの元素分析は、ICP等を用いて分析し酸化物換算濃度で表記します。

<主な使用用途>
完成品の確認、未知化合物の精密定量、開発品、不具合品の成分比確認、リサイクル品のレアメタル、有害物確認

同体位分析

ICP-MSが質量数をもとに測定を行うことを利用し、各元素について同位体の測定を行います。その測定結果をもとに同位体比をもとめ、評価することが可能です。

設備ラインナップ

  • Agilent Technologies製

    Agilent 7700x ICP-MS

    ●質量範囲:2~260amu
    ●質量スキャンスピード:>3,000amu/s
    ●アバンダンス感度:
    低マス側:≦5×10⁻⁷
    高マス側:≦1×10⁻⁷
    ●最小ドウェルタイム:100µs
    ●所有事業所:本社

  • Agilent Technologies製

    Agilent 7850 ICP-MS

    © Agilent Technologies, Inc. Reproduced with Permission, Courtesy of Agilent Technologies, Inc.

    ●質量範囲:2~260amu
    ●質量スキャンスピード:>3,000amu/s
    ●アバンダンス感度:
    低マス側:≦5×10-7
    高マス側:≦1×10-7
    ●最小ドウェルタイム:100µs
    ●超高マトリックス導入によって、最大25%溶解固形濃度サンプルを希釈せずに分析可能
    ●排気ポンプの性能向上により、7700xよりも高感度な分析が可能
    ●所有事業所:本社

Q&A

Q.データはどのような形式でいただけますか?

A.基本は弊社フォーマットにて報告書を作成しますが、ご希望があれば貴社フォーマットでのデータの提出も可能です。また写真の元データもJPEG・BMP・TIFFの形式で提出可能です。

Q.ICP-MSとICP-AESの違いを教えてください。

A.基本的な原理は同じですが、検出方法、検出限界値、得意とする元素などが異なります。ICP-MSの方が高精度ですが、Ca、Na、Mgなどの軽元素の分析はICP-AESの方が適しています。弊社はICP-AESも保有していますので、一括で委託可能です。

Q.生体試料の分析は可能ですか?

A.血液や各種臓器、尿、皮膚、毛髪など、様々な生体試料サンプルに対応可能です。

Q.サンプル量はどのくらい必要ですか?

A.前処理方法や下限値により変わりますが、液体は2~3mL、固体は2~3g程です。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
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