受託計測

製品の精密寸法測定に関わるあらゆるニーズに受託専門ならではの幅広い知識・設備力で対応します。

その他による受託サービス

VGSTUDIO MAXを使用したX線CT取得データの解析サービス

X線CTで取得した各種データをハイエンドな解析ソフトウェア「VGSTUDIO MAX*」を用いて、高付加価値な解析サービスを提供します。
*VGSTUDIO MAXは、ボリュームグラフィックス社(独)が開発・提供しているソフトウェアです

概要

「VGSTUDIO MAX」は、様々な解析機能を有した産業用X線CT向けのソフトウェアで、X線CT装置のブランドに関係なく多くのユーザーに使用されているスタンダードなものです。機能としてはCT再構成・形状解析・マテリアル解析・シミュレーションなど、多くの機能が備わっております。

JTLでは、幅広いお客様から様々なX線CT観察・検査の依頼を受けており、それらの依頼の多くは「VGSTUDIO MAX」を活用しております。
この積み重ねてきた経験と技術、ハイエンドなソフトウェアを活用することで、高付加価値な解析データを提供します。

なお、JTLは開発・提供元であるボリュームグラフィックス社とパートナー契約を結んでおり、ソフトウェアの販売やサポートの提供も可能です。

X線CT検査(X線検査)
ボリュームグラフィックス社

原理

「VGSTUDIO MAX」は、各メーカーのX線CT装置との互換性を確保しており、ボクセル、点群、メッシュ、CADデータなど各種データを取り扱う事ができます。

最新のCT再構成アルゴリズムとアーチファクト低減技術により、撮影した画像から3Dのボリュームデータを素早く精密に計算します。その高品質な3Dデータは、各種解析品質の基礎となっています。

▼読み込み可能なボリュームデータ
Rawボリューム / 画像スタック / VGIファイル / VGLファイル / 各装置メーカ形式

原理.png

特徴

多種多様な解析モジュールにて、目的に対して最適なモジュールを提案

VGSTUDIO MAXの解析機能は「モジュール」という単位で構成されています。

▼代表的な各種モジュール
・座標計測モジュール:従来の測定機ではアプローチが困難な箇所でも計測が可能
・欠陥/介在物解析モジュール:細孔切断の予測を含む、鋳造品の空隙を非破壊で検出
・繊維配向解析モジュール:繊維複合材料の繊維配向および、その他の関連パラメータの算出
・設計値/実測値比較モジュール:CADやメッシュ(STL)、またはボクセルデータと製品の形状比較
・肉厚解析モジュール:不十分、または過剰な肉厚やギャップ幅の場所を特定
・フォーム/パウダー解析モジュール:多孔質発泡体やフィルタ素材のセル構造を特定

これらのモジュールを駆使して、要望に対して最適な解析データを提供します。

技術事例

【形状解析】座標計測モジュール

スキャンデータを使用した寸法計測に対応します。
・各種座標系設定(アライメント・基準)
・一般的な寸法測定/検査や幾何公差(平面度、位置度、円筒度 など)の評価
・境界面定義(境界面の最適化)
・オフラインティーチング(評価対象が手元にない状態、スキャン前に検査準備)
・ゴールデンサーフェス(複数のスキャンデータから平均形状データの作成)

【形状解析】設計値/実測値比較 モジュール

読み込んだ2つのデータの形状誤差を定量・可視化します。
形状誤差の可視化→偏差カラーマップにて表現
比較は様々なデータ相互間で対応可能(ボクセル、 CAD、 STL、点群 )
例)CAD-ボクセル、CAD-STL、STL-STL など

【形状解析】リバースエンジニアリングモジュール

CTデータから直接 STEPデータに変換が可能です。(自動サーフェスの生成)
用途に合った、より精密なリバースエンジニアリングが必要な場合はこちらリバースエンジニアリング

【形状解析】肉厚解析モジュール

CADモデルなし、スキャンデータのみで製品の厚さの可視化、定量化が可能です。

【マテリアル解析】欠陥/介在物解析 モジュール

非破壊で製品内部の欠陥や介在物の位置を把握し、定量化する事ができます。
・欠陥/介在物のカウントや面積・体積計算(2D/3D)
・欠陥/介在物の位置・大きさの可視化

【マテリアル解析】繊維配向解析モジュール

繊維複合材料(CFRP・GFRPなど)の繊維配向の定量評価が可能です。
・成形時の樹脂の流れ、繊維の配置や配向性を制御するためのデータ取得
・解析モードは「空間配向モード」「平面投影モード」「統合メッシュモード」「レイヤー統合メッシュ」など複数あり、用途に合わせた解析を提供

【マテリアル解析】フォーム/パウダー解析モジュール

多孔質材のセル構造、粒子(粉末)構造を定量化します。
セル/粒子体積、表面積、球形度などをカラーマップで可視化、定量化、ヒストグラム化が可能です。

【シミュレーション】メカニカルシミュレーション(CAE解析)モジュール

CTデータを利用した有限要素応力シミュレーション(FEM)に対応可能です。
・CTデータから直接FEM解析
 空隙や欠陥を含んだ状態でのシミュレーションが可能
・CADベースのシミュレーションとの比較(差分の表示)
より高度なCAE解析が必要な場合はこちら工学シミュレーション(CAE)

その他のモジュールについて

以下のモジュールに関しては現在保有をしておりませんが、代替評価方法の検討・提案をさせて頂きますので、詳細についてはお問い合わせください。
【形状解析】ジオメトリ(形状)補正モジュール
現物を利用した補正データの生成、変形量を逆補正した面データの作成が可能です。
・ 射出成形や鋳造金型による成形品の反りや変形の補正データ作成
 金型修正に要する時間を大幅に短縮

【マテリアル解析】ボリューム相関モジュール
デジタルボリューム相関(DVC)によって、変形前後の変位の数値化が可能です。
・各種試験前後の比較(引張 /加圧 /加熱 /落錘 )
 変位量/ひずみ量 /変位の大きさ/最大主ひずみ/ミーゼスひずみの算出
・微細構造内部のき裂検出

設備ラインナップ

  • VolumeGraphics社製

    VGSTUDIO MAX

    ●CTデータの再構築から解析/測定までを一元処理が可能なソフトウェア
    ●CTデータの再構築
    形状解析:座標計測・CADインポート・設計値/実測値比較・肉厚解析 など
    マテリアル解析:欠陥/介在物解析・繊維配向・フォーム/パウダー解析・ボリューム相関(DVC) など
    シミュレーション:メカニカルシミュレーション(FEM解析)
    ●各種解析モジュール導入
    ●所有事業所:名古屋事業所

Q&A

Q.CTデータを支給して解析のみを依頼できますか?

A.対応可能です。お打ち合わせにてCTスキャン時の設備・条件などの情報を提供頂き、ご希望される解析内容のすり合わせをさせて頂いた上で、解析のご提案をします。

Q.VGSTUDIO MAXのソフトウェア販売も可能ですか?

A.ボリュームグラフィックス社とパートナー契約を結んでおりますので、対応可能です。
用途をお伺いした上で必要なモジュールをご提案させて頂きます。
詳細につきましては下記リンクをご確認ください。
https://jtla.co.jp/news/2024-vgstudio-max.html

Q.VGSTUDIO MAXの操作トレーニングは受けれますか。

A.ボリュームグラフィックス社が提供しているトレーニングの受講を紹介可能です。
また個別案件に特化した評価方法などのトレーニングはJTLでも対応可能です。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
どんな些細なことでも構いませんので、
まずは下記のメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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