受託試験

治具作製から前段取り、規格・特殊試験にわたり、R&Dに関わる信頼性評価をワンストップで対応します。

環境試験による受託サービス

耐塵試験

自動車部品や電子部品などに対して、塵埃(ダスト)への耐塵性能・防塵性能の評価に対応します。(IP5X、6X、6KX)

概要

耐塵試験(塵埃試験)の委託先にお困りではありませんか?

耐塵試験(塵埃試験)とは、製品を塵埃(ダスト)にさらした際の塵埃に対しての耐塵性・防塵性評価を目的とした試験です。

塵埃の厳しい環境でも、塵埃の侵入を防ぎ、製品機能を損なわず正常に機能するかを評価します。
JTLでは各種試験ダストを使用した「浮遊式」「気流式」の試験が対応可能です。

外部委託先・試験場をお探しの方は是非ご依頼ください。

原理

試験の方法は2種類に分けることができます。

浮遊試験:空気中に浮遊する塵埃に対する製品の防塵性・耐塵性を評価する。
     設備試料台下に溜めた各種ダストにエアーを吹き付け、塵埃が試験槽内で
     均一になるように拡散し、自然環境と同じような環境で製品に降り積もらせる。

気流試験:塵埃の吹き付けに対する製品のの防塵性・耐塵性を評価する。
     送風機からの風で塵埃を製品に強制的に吹き付ける。

試験後に製品・部品の品質・性能の変化及び塵埃の侵入程度を確認します。    
耐塵性:塵埃の付着、または浸入などに対して部品の性能低下に耐える性質    
防塵性:塵埃が部品の内部へ浸入するのを防止する性質

原理.png

特徴

JIS規格に準拠した試験対応

各種JIS規格に準拠した設備ラインナップを取り揃えています。

▼ 対応可能規格
 浮遊式:JIS D 0207 F1,F2,F3
 気流式:JIS D 0207 C1,C2
 JIS C 0920 IP5X , 6X
 JIS D 5020 IP5X , 5KX , 6X , 6KX
 JIS C 60068-2-68 La2

▼ 試験規格:JIS D 0207 自動車部品の防じん及び 耐じん試験通則
試験種類 試験
区分
ダストの
種類
ダストの
濃度
試験温度 相対湿度 流速 試験槽
容量
試験品の
位置
ダストの
与え方
試験時間
撹拌時間 休止時間 繰返し
合計
時間
(mg/m3) (℃) (%) (m/s) (m3) (s) (min) h
浮遊式 F 1 原則として
JIS Z 8901の
8種(関東ローム)
6種
(ポルトランドセメント)
60000以上 20 ±15 45~85 - 0.7以上 試験槽内面より
150mm以上離す
空気圧またはファンで
ダストが試験槽内に
ほぼ均一になるように
一定時間撹拌し、
その後一定時間休止。
これを1サイクルとして繰り返す
2または5 10または15 5
2 3000以上 - 0.5以上 試験槽内面より
80mm以上離す
8
3 100以上 - 規定なし 規定なし 8
気流式 C 1 原則として
JIS Z 8901の
8種(関東ローム)
6種
(ポルトランドセメント)
5000以上 20 ±15 45~85 約5 規定なし 規定なし 指定された濃度のダストを
指定された流速で循環
- - 2
2 100以上 約10 - - 6

▼ 試験規格:JIS C 60068-2-68 環境試験方法(電気・電子)
種類 粉塵/砂の種類 粒子径 粉塵/砂の濃度 備考
La1 タルク
FE粉末
<75μm  600g/m2/h
 (1時間に1㎡面積あたりの質量)
 基準表面上の堆積量
試験槽内の空気圧の周期的な変化を含む
La2  2kg/m3(試験槽体積) 供試品内の空気圧を低下させることがある
Lb カンラン石
石英
長石
<75μm  6g/m2/d
 (1日に1㎡面積あたりの質量)
 基準表面上の堆積量
自然降下粉じん
Lc1  カンラン石
又は石英
又は長石
  <75μm
又は<150μm
又は<850μm
 1g/m3 又は3g/m3 又は10g/m3 吹き付ける粉じんと砂循環式試験槽
Lc2 自然に吹き付ける粉じん

▼ 試験規格:JIS C 0920 IP5X、IP5KX、IP6X、IP6KX 電気機械器具の外郭による保護等級
       JIS D 5020 IP5X、5KX、6X、6KX 自動車部品の保護等級
IPコード 対象 要求事項
IP1X 直径50mm以上の大きさの外来物 直径50mmの試験プローブ全体が侵入してはならない
IP2X 直径12.5mm以上の大きさの外来物 直径12.5mmの試験プローブ全体が侵入してはならない
IP3X 直径2.5mm以上の大きさの外来物 直径2.5mmの試験プローブ全体が侵入してはならない
IP4X 直径1.0mm以上の大きさの外来物 直径1.0mmの試験プローブ全体が侵入してはならない
IP5X 塵埃(ダスト) 塵埃(ダスト)は電気装置の機能および安全性を阻害する量が侵入してはならない
IP6X 塵埃(ダスト) 塵埃(ダスト)の侵入があってはならない。

試験中に供試品を作動させる事が可能

試験槽の側面にケーブル孔が配置されてします。
このケーブル孔を使用して、供試品への通電や外部機器への接続等も対応可能です。

試験前後の付帯作業もまとめて依頼可能

装置で実施する試験のみならず、試験準備や付帯作業、試験後の評価までワンストップで対応します。
また試験で必要な治具の設計・製作や作動に必要な電源・計器類も提供可能です。
試験片加工/治具の設計製作

各種耐水試験にも対応可能 IP X1~9Kまで対応可能

IP試験(耐水)においてはIP X1~9Kまで、スプラッシュウォーター試験にも対応できます。
散水試験/耐水試験/噴流試験
スプラッシュウォーター試験/水はね試験

信頼性評価 全般に対応できる「信頼性評価センター」での対応

JTLでは「製品・部品の信頼性評価」に対して包括的な対応が可能です。
「振動試験」「各種環境試験」「電気試験」など、一連の信頼性評価を提供できる環境が整っているので、他の試験が必要な場合は一括での対応をご提案できます。
受託評価一覧

振動試験:振動試験機、衝撃振動試験機など約40台
環境試験:冷熱衝撃試験機、恒温恒湿試験機、耐水試験機、耐塵試験機、ガス腐食試験機、
     塩水噴霧試験機、複合サイクル試験機、キセノンウェザーメーター など100台以上
電気試験:特性評価、絶縁破壊試験、耐電圧試験などの各種電気的評価

技術事例

試験規格:JIS D 0207 C1にて車載ユニット部品に対して耐塵試験を実施

試験規格:JIS D 0207 C1
使用粉体:JIS Z8901 8種(関東ローム)
試験時間:5分攪拌⇔10分休止を8h
試験後、製品内部へのダスト侵入確認を実施しました

設備ラインナップ

  • 板橋理化工業製

    SH-FC(気流/浮遊切り替え式)

    ●試験機内寸法:W1,000×H1,000×D1,000mm
    ●試料台寸法:W400×D400mm
    ●温度範囲:20℃±15℃(設備環境に依存)
    ●湿度範囲:45~85%RH(設備環境に依存)
    ●耐荷重:20kg
    ●対応規格:JIS D 0207 C1,2
          JIS D 0207 F1~3
    ●対応砂塵:関東ローム7,11種、
          ポルトランドセメント6種
    ●所有事業所:春日井事業所

  • 板橋理化工業製

    SH-F(浮遊式)

    ●試験機内寸法:W1,000×H1,000×D1,000mm
    ●試料台寸法:W400×D400mm
    ●温度範囲:20℃±15℃(設備環境に依存)
    ●湿度範囲:45~85%RH(設備環境に依存)
    ●耐荷重:20kg
    ●対応規格:JIS D 0207 F1~3
    ●対応砂塵:関東ローム8種
    ●所有事業所:春日井事業所

  • 板橋理化工業製

    SH-C(気流式)

    ●試験機内寸法:W1,000×H1,000×D1,000mm
    ●試料台寸法:
    W500×D500mm
    (有効範囲400mm×400mm)
    ●温度範囲:20℃±15℃(設備環境に依存)
    ●湿度範囲:45~85%RH(設備環境に依存)
    ●耐荷重:20kg
    ●対応規格:JIS C 0920 IP5X,6X
          JIS D 5020 IP5X,5KX,6X,6KX
          JIS C 60068-2-68 La2
    ●対応砂塵:タルク4種、アリゾナA2
    ●所有台数:2台
    ●所有事業所:春日井事業所

  • テクノ・ハシモト製

    ブローイングダスト試験機(blowing dus)

    ●試験機内寸法:W1,000×H1,000×D1,000mm
    ●試料台寸法:W400×D400mm
    ●温度範囲:25~35℃
    ●湿度範囲:30%RH以下
    ●耐荷重:要相談
    ●対応砂塵:MIL-STD-810H Blowing Dust (SILICA/二酸化ケイ素)

Q&A

Q.対応砂塵以外でも試験の実施はできますか?

A.JIS D 0207 F1~3については粉体の入れ替えが可能なため、対応可能な場合がございます。
また協力会社での対応もご提案させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。

Q.立ち合いでの試験には対応できますか?

A.対応可能です。ご来社を頂いての立ち合いかWEB立ち合いのどちらかをご選択頂けます。

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
どんな些細なことでも構いませんので、
まずは下記のメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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