News

接触式 vs 光学式3Dスキャン vs X線CT 使い分け早わかりガイド

2026.09.16

技術ブログ

接触式 vs 光学式3Dスキャン vs X線CT 使い分け早わかりガイド

製品の寸法測定や品質検査を行う際、「接触式がよいのか」「光学式3Dスキャンで十分なのか」「X線CTまで必要なのか」で迷うことはありませんか。

どの測定方法にも強みがあり、大切なのは"どれが優れているか"ではなく、何を測りたいのかに合った手法を選ぶことです。

この記事では、接触式光学式3DスキャンX線CTの違いを整理しながら、用途別の使い分けをわかりやすく紹介します。

3つの測定手法の使い分け

comparison.png

つまり、精度重視なら接触式、大型サンプルや表面形状重視なら光学式3Dスキャン、内部まで見たいならX線CTというのが基本になります。

接触式とは? 特徴と向いている用途

接触式は、測定子を対象物に直接触れさせて測定する方法です。 例えば、三次元測定機、ノギス、マイクロメータ、キャリパーなどです。

接触式の最大の強みは、寸法測定の信頼性が高いことです。
特に、部品の寸法保証や幾何公差の確認など、精度が重要な場面で代表的な手法になります。

測定結果の再現性が高く、品質保証の現場でも広く活用されています。

光学式3Dスキャンとは? 特徴と向いている用途

光学式3Dスキャンは、レーザーを対象物に照射し、その反射や歪みを解析して立体形状や寸法を取得する方法です。

測定対象に直接触れないため、柔らかいゴム製品や自由形状のワークにも対応しやすいのが特長です。

光学式3Dスキャンの強みは、短時間で広い範囲の形状データを取得しやすいことです。
点ではなく面としてデータが残るため、全体形状の把握や比較に向いています。

X線CTとは? 特徴と向いている用途

X線CTは、対象物にX線を照射し、その透過情報から内部を含めた3Dデータを構成する方法です。 接触も不要で、しかも外から見えない内部構造まで確認できるのが大きな特長です。

X線CTの最大の価値は、非破壊で内部を見られることにあります。外形だけでなく、内部寸法、肉厚、空洞、巣、割れ、異物混入、組立後の内部状態なども確認できます。

特に鋳造品、樹脂成形品、複雑な組立品では、通常の測定方法では見えない形状を得られる点が大きな強みです。
内部構造を非破壊で取得できる一方で、測定精度は対象物の材質・サイズ・撮影条件などの影響を受けます。

3つの方式を比較するとどう違う?

それぞれの違いを整理すると、次のようになります。

項目 接触式 光学式3Dスキャン X線CT
主な測定対象 製品外側の寸法(長さ・幅・高さなど) 表面形状やうねり 表面形状および内部構造
最大の特長 信頼性の高い測定精度 対象物に触れず、3D形状を取得できる。出張測定も対応可能 対象物を破壊せず、外観から見えない
内部構造を3Dで可視化できる
注意点 接触圧による変形や傷に注意が必要 光沢物は反射の影響を受けやすく、
反射防止剤の塗布が必要な場合がある
コストが高めで、ノイズや測定条件によって精度に影響がでる
向いている用途 高精度な寸法測定、幾何公差の評価 自由曲面の解析、全体形状の把握、
CAD比較、反り測定、大型サンプル
内部欠陥の検出、組立品の解析、
内部寸法の確認

この3つの測定手法は競合ではなく、補完関係

ここまで見てきた通り、接触式・光学式3Dスキャン・X線CTは、競合するというよりも、それぞれの特長を活かして使い分けるべき測定手法です。

実際の現場でも、ひとつに絞るのではなく、目的に応じて使い分けたり、組み合わせたりするケースが少なくありません。

用途別に見るおすすめの使い分け

Case 1:機械加工部品の寸法をしっかり保証したい

この場合は接触式が向いています。
寸法精度や幾何公差の評価が重要になるため、信頼性の高い接触式が適しています。

Case 2:試作品の全体形状を確認したい

この場合は光学式3Dスキャンが向いています。
対象物全体の形状を効率よく取得しやすく、設計データとの比較にも活用しやすいためです。

Case 3:柔らかい樹脂やゴムを測定したい

この場合は光学式3Dスキャン・X線CTが有効です。
対象物に触れずに測定できるため、接触による変形リスクを抑えながら形状を確認できます。

Case 4:鋳造品や成形品の内部欠陥を確認したい

この場合はX線CTが適しています。
外からは見えない巣、空洞、内部割れなどを非破壊で確認できます。

Case 5:組立後の内部状態を確認したい

この場合もX線CTが有効です。
分解せずに内部干渉や部品位置のずれを把握できるため、完成品評価に役立ちます。

選ぶときに押さえたい判断ポイント

測定手法を選ぶ際は、測りたい対象が外側の形状か内部構造か、重視するのは寸法精度か全体形状の把握か、対象物に触れてよいか、欠陥解析や内部検査まで必要か、さらにコストや運用負荷に見合うかを整理しておくことが重要です。

これらを十分に検討せずに選定すると、X線CTではノイズによる測定値のばらつき、
接触式では接触圧によるワーク変形など、測定目的と結果にミスマッチが生じるおそれがあります。

JTLでは、測定対象や目的に応じて、最適な設備・測定手法をコストバランスも含めてご提案します。

どの手法を選ぶべきか迷った際は、お気軽にご相談ください。
課題に合わせた最適なご提案で、製品評価から品質向上まで幅広くサポートします。

お問い合わせ先はこちら


設備詳細ページ
光学式3Dスキャナ(ATOS)測定


キーワード
接触式測定、非接触式測定、X線CT、寸法測定、形状測定、品質検査、3Dスキャン、非破壊検査、内部検査、欠陥解析、測定手法の選び方

ニュース一覧へ

評価業務にお困り事はございませんか?

JTLはお客様の頼れるパートナーとして、
シチュエーションに応じた迅速丁寧な対応を心がけております。
どんな些細なことでも構いませんので、
まずは下記のメールフォームよりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら