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2025.08.18
技術ブログ
新たに電界放出形走査電子顕微鏡【JSM-IT810(SHL):日本電子製】に2本のウインドウレスEDS検出器を搭載した装置を導入いたしました。
●最大試料寸法:φ170mm
●最大搭載可能高さ:45mm
●分解能:0.6nm(15kV)、1.1nm(1kV)
●結像系検出器:
アウトレンズ二次電子検出器、インレンズ二次電子検出器、
リトラクタブル半導体反射電子検出器
●元素分析:
ウインドウレスEDX検出器 Gather-X 2本 分析元素範囲:Li~U
軟X線検出器(SXES) 分析元素範囲:Li~Cl
●オプション
非暴露搬送機構、カメラナビゲーションシステム、
ハイブリッド試料入搬出機構、スタンダード定量分析
●所有事業所:神戸事業所
本装置によって取得できるデータには下記のような優位性があります。
数々の先進的な評価解析アプリケーションの提供によって、ものづくりを前進させます。
従来機よりも高倍率、高解像度観察に有利な短WDでも、S/N比の良いリトラクタブルの反射電子検出器(BSE)を挿入できるため、短焦点でも収差が少ない電子光学系との相乗効果により高解像な組成像およびチャネリングコントラスト像が取得できます。
2本のEDS検出器により約2倍の特性X線カウントレートで収集できるため、高感度のEDXマッピングが高速取得可能です。照射電流量を低減させても十分なカウントが取得でき、電子線ダメージが導入されやすい高分子材料やトレンドである電池材料(セパレータ、Li化合物、固体電解質)においても良好なデータが取得できます。対向した2本の検出器によって検出器方向や凹凸による影響を低減した元素マッピングが取得可能です。
本機のウインドウレスEDS検出器は低エネルギー領域における高いエネルギー分解能を発揮し、従来機よりも試料近傍まで検出器を近接させることが出来ることが特徴として挙げられます。その特徴により低kVでも高い空間分解能を発揮させつつ、L線やM線のようなピークを用いても重畳が起こりづらいマッピング結果が得られます。試料内部での電子線拡散を抑制した条件にて分析を実施することで、ナノスケールに迫るEDSマッピング像が取得可能です。
ハイブリッド試料入搬出機構により、設備メーカーの枠を超えた様々な装置とのグローブボックスを介さない直接の試料入搬出が可能です。クライオ非暴露CP加工機(日本電子製)、クライオ非暴露イオンミリング装置(日立ハイテク製)、FIB-SEM(日立ハイテク製)、FE-EPMA(日本電子製)が対応しています。グローブボックスの低露点環境下においても尚試料変質するような、金属Li、アロジロダイト型硫化物系固体電解質においても、最小限の装置間移動による変質影響にて多種の評価が可能です。
従来のSEMメニューで提供しておりました立ち合い(現地、WEB)も引き続き提供しております。装置指定でのご依頼もお引き受けいたします。お問合せお待ちしております。
設備詳細
SEM CP加工(イオンミリング加工) FIB-SEM FE-EPMA
キーワード
FE-SEM、非暴露、大気非開放、ウインドウレスEDS、ウインドウレスEDX、マッピング、全固体電池、固体電解質、Li、クライオCP加工、グローブボックス
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