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2023.07.10
技術ブログ
従来、SEM観察において広範囲を撮影する際は解像度が低い低倍での撮影しか出来ませんでした。
今回弊社に導入されました汎用SEM(日立ハイテク製:SU-3900)の機能であるzigzag機能を用いれば
観察目的に沿った倍率にて高解像度の広範囲パノラマ撮影を行うことが可能となります。
実例として基板上のチップ断面を作成後(広域イオンミリング加工)、
全体が入る倍率での低倍像(図1)および×1,000での広域パノラマ像(図2)を以下に示します。
図2の広域パノラマ像は×1,000の像 約3,000枚を自動で結像したものとなります。
比較しますと、図1では基板のガラスフィラーが一塊に見えているのに対し、
パノラマ像(図2)においては、1本1本が鮮明に確認できており、
さらに、はんだのクラックまで鮮明に観察することが可能です。
観察目的によって撮影する領域を変更することも可能です。
以下に示すのは基板-はんだ間の合金層に着目し撮影した像となります。
×70にて撮影した像(図3)ですと、大まかに合金層のある箇所が分かりますが、細かな形状は確認することが出来ません。
しかし、×1,000での広域パノラマ像にて撮影した像であれば合金層の細かな形状まで一つ一つ確認することができます。
表1に実用倍率および結像可能な撮影枚数をまとめましたので、ご参考になれば幸いです。
パノラマ撮影条件 | |
実用倍率 | ×50~1,000程度 |
結像可能枚数 | 10,000枚 |
表1.パノラマ撮影条件 |
SEM(日立ハイテク製:SU-3900)
CP加工(イオンミリング加工)(日立ハイテク製:Arblade 5000)
キーワード
汎用SEM、広域イオンミリング、広範囲撮影
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